こんにちは、大阪の不動産営業です。
この記事は貸主側向けの空室対策に関する記事です。不動産屋は借主に対する情報というのはたくさん発信してますが、貸主に対する情報というのはほとんどありません。
基本的に貸主は高齢者の方が多くネットというものを見ない傾向にありますし、借主より、貸主への営業の方が難しい部分があり、表立って文章にしたくないというところもあると思います。客付けに強い!としてホームページに記載がある不動産屋もありますが、どれも当たり障りのない内容の物ばかりです。
僕が考える空室対策というのは、貸主、借主、不動産や、すべてがwinとなれるような当たり前の空室対策です。現在は不動産屋のみがwinとなる傾向が多いと思います。
管理会社として、管理しているマンションや戸建てを募集する立場、そして一般の仲介営業マンとして客付けする立場、このどちらも現在行っている当社だからこそ書ける記事かと思います。空室対策は基本的には待ちの営業なので、細かい所までチェックして万全にしていれば、必ず空室を埋めることができます。
今回は「大手の契約はめんどくさい」という内容を記述します。
大手の賃貸契約はめんどくさいから敬遠される?
賃貸仲介の営業マンとしてある程度の年数を経験すると、賃貸仲介に対する手間というのがめんどくさくなってくるものです。
空室というものは、借主に直接営業することも大事ですが、空室を紹介してくれる営業マンが紹介しやすい。という側面も非常に大切になってくるわけです。
そんな中、営業マンというのはいろいろな要素でお客さんに紹介する物件を選定します。
例えば、お客さんの希望を聞いて、10件ほどの物件がピックアップできたとします。ですが、実務としては、10件の内覧をお客さんとすることはまずありえません。
3-5件程度です。すなわち、自分の空室がこの中に入っていない事には契約をされる土俵にも上がっていないという事になります。
営業マンは様々な要素を考えて物件を選定する
さて、仲介の営業マンはどんなことを考えながら、物件の選定をするのでしょうか?
・広告料の高い物件→これは必須ですね。一番の要素です。
・案内しやすい物件→これは意外とあります。
・契約の融通が利きそうな管理会社→ これも意外とあります。
賃貸契約となると、何があるかはわかりません。
保証会社の審査が通ると思っていたら、通らなかった。自営業の借主で所得証明が上がらなかった。などなど、小さいトラブルが付き物です。
こういった場合に対応をしてくれる管理会社というのは走りやすい為、進んで契約したくなるわけです。
ですが、この辺がきっちりしすぎている、管理会社だと、「めんどくさいしやめとこう」となります。
そして、こうゆう傾向は大手でさればあるほど、マニュアル化されているため、融通が利きません。
もちろん、契約をきちんと完了するということはとても大事なことです。それは仲介会社も把握しています。ですが、それは貸主と借主の為の契約であって、管理会社の為のものではありません。
管理会社が、融通が効けないがために、契約を取りこぼしているというケースは十分にありえるわけです。
例えば、こんなケースはよくあります。
申し込みから一週間後に入居したい!という借主がいます。
審査をして、契約書を作成して、送って、捺印して、連帯保証人にも送って捺印して、必要書類を整えて提出する。となると2週間はかかるでしょう。
融通の利く不動産会社であれば、
「審査が通って、契約のお金だけ入れてもらえれば契約書は2週間後まででいいですよ」となります。
融通の利かない不動産会社であれば
「審査が通って、お金と書類が全部そろわないと鍵渡しができません」
せっかくお客さんが気に入りそうな物件だったとしても仲介営業マンは後者の物件には走れないわけです。
しかもこういったやりとりというのは、ほぼ貸主側に相談されることはありません。それはマニュアル通りだからです。
少し融通すれば、取れたお客さんを取りこぼしするのは非常に悲しいですよね。
大手に任せているから安心。契約がしっかりしているから安心。という考えは空室対策としては怖いわけです。