売買

不動産売却時の販売(仲介)手数料の差でサービスの良し悪しがあるのか?

不動産売却する時の仲介手数料の違いってどこかに反映されているのでしょうか?

一生に何度もない不動産売却、、。

高額な取引の為に失敗したくない不動産売却、、。

お金は高い所の方がサービスがいいのかな?と考えるのも無理はありません。この記事では不動産売却時にかかる仲介手数料の差について解説します。

不動産売却の仲介手数料

少し復習になりますが、不動産売却時の仲介手数料は下記の方法で計算できます。(400万以下は省略します。)

仲介手数料 = (売買価格×3%+6万)+消費税

それぞれの売買金額に10%の消費税で合わせて考えてみると

1000万の取引で 396.000円
2000万の取引で 726.000円
3000万の取引で 1.056.000円

と仲介手数料がかかる事になります。

なので3000万の不動産を売却する時は 100万円以上の費用がかかってくるという計算になります。

もし、この100万円が半分の50万になったら嬉しくないですか?

業法上の仲介手数料は上限を定めているだけ

仲介手数料はというのはそもそも業法上では上限が定められているだけなので、安くしても問題はありません。あくまで上限です。これは売主買主から暴利が取れないように法律で設定された上限です。

上限なので、不動産業者も当たり前のように上限の金額を、、売主も当たり前のように上限の金額を支払うものだ。と考えている人も多いと思いますが、決してそうではないという事をまずは理解して下さい。あくまで任意の金額です。

なので基本的には、仲介をしてくれる業者と話し合いの上で決める事が出来る金額です。成約後、事後報告で「仲介手数料満額下さいね。」というのは業法的にもアウトなので、許されません。

仲介手数料でサービスの違いはない

不動産営業として10年、営業職をしてきていますが仲介手数料でサービスの違いはありません。

むしろ、個人的には不動産業界の難しさや情報のグレーさ、顧客の無知さなどを逆手に取って仲介手数料を満額取ろうとしている業者の方が多いように思います。

特に売主にとって、仲介手数料を交渉すると色々な懸念が出てくるかもしれません。

売却活動をしてくれない?

これは仲介手数料をまける交渉をした時に相手の営業マンが口にする文言の一つです。

「経費として、suumoの掲載やチラシ配布などをすることになるので、そこのお金をケチると売却が進みません。なので満額でお願いします。」と

決してそんな事はないので安心して下さい。suumoの掲載、チラシの配布、数千円から1-2万の話です。10-20万もかけているわけじゃありません。

契約の安全性が保たれない?

安かろう悪かろうという言葉があるように、安いサービスは後々不満が出てくるんじゃないか?と心配になる気持ちは分かります。特に不動産売買は一回契約をしてしまうと取り返しがつきません。不安になるくらいだったら仲介手数料を払おう。という気持ちは理解できます。ですが、もっと簡単に考えていいと思います。

コンビニの コーラ 150円
スーパーの コーラ 80円

同じ品質のもので、同じ商品、どちらを買いますか?仲介手数料の差って正直このレベルで考えていいと思います。

安く売られてしまう?

とはいえ、不動産の売却価格に比べれれば仲介手数料なんて3%だし、、仲介手数料を満額出す代わりに高く売って貰えるならそれが一番いい!となりますよね。

でも、仲介手数料の金額と売却価格に因果関係はゼロと言っていいでしょう。

結局は相場が売値を決めます。仲介業者が決める訳ではありません。きちんと情報を出せば相場が勝手に物件価格を決めてくれるわけわけです。

不動産売却の手間は100万の価値がない

こんな事を言うと、同業者から怒られるかもしれませんんが、不動産売買の仲介労力に100万円の価値があるとは思えません。3000万の売買をすれば片手で100万、うまく両手数でさばけば200万となります。

元々、賃貸畑出身の僕からすれば、賃貸の契約一つと、売買の契約一つ、労力がそんなに変わるとは思えないのです。もちろん、何かあった時の責任という意味では金額が大きい方が保証しないといけない金額も高くなるとは思います。ですが、そこまで補償しなければいかないケースというのは不動産屋としてよっぽどヘマをしなければありえない話でもあります。

こんな労力で堂々と100万取ろうとしている不動産屋の精神がある意味すげぇな~とも思えるくらいです。笑

そりゃ、賃貸の案件と売買の案件では 取引の数も違いますし、成約までの道筋も違います。それを差し引いてもせいぜい物件価格の1-1.5%くらいの手数料貰えれば僕なんかは喜んで仕事をしたくなると思います。

特に区分マンションは前例が多い為かなりおいしい仕事

そんな中で、特に分譲マンションの売却は不動産屋としてかなりおいしい仕事です。と、いうのも中古マンションの売却に関しては、前例が多く集めるべき書類もある程度管理組合などでテンプレート化されている為、通常の土地付きの不動産と比べると簡単になると言えます。

分かりにくい土地、古家が建っている、隣との境界線がはっきりしない、セットバックがある、違法建築である、、、など、土地や古家にありがちなめんどくさいケースというのは分譲マンションにはありません。

基本的にまっとうに建てられている物ばかりなので、仲介する不動産屋がそこまで調査をしなくても大丈夫という事でもあります。

分譲マンションの売却を考える人こそ仲介手数料を値切る、もしくは競合させるなどして売主優位の取引に進めるべきなのです。

結局の所、仲介手数料でサービスの差はない

つらつらと色々なケースを書いてきましたが、仲介手数料によるサービスの差はないと言えます。極端に言えば、仲介手数料の交渉をすることによって「動きが悪くなったな」と感じるのであれば、あなたの不動産を売却させて欲しい不動産屋なんていくらでもいるので、他社にお願いすればいいのです。

仲介手数料が高い方がいいサービスを受けれる

これは不動産屋が作り上げてきている戦略、そのまやかしにあなたがごまかされているだけなのです。

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岸根

TEIANの代表社員 執筆記事 2000件以上 宅地建物取引士 管理業務主任者 

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