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大手不動産会社によくある売却物件の囲い込みは売主に得なし?

マンションや戸建てなど、不動産の売却をする時にどういった不動産屋に任せたいですか?

高く売ってくれる不動産屋、、早く打ってくれる不動産屋、、信頼できる不動産屋、、人それぞれに選び方はあると思います。

不動産をどこかの不動産屋に預けた時に 売主に知らずに行われる物件の囲い込みについて記事にしました。

不動産の囲い込みはよくない事だらけ

不動産の囲い込みについて簡単に説明します。

不動産の業法では売主から募集物件を預かった場合(媒介契約を結んだ場合)不動産流通機構(通称レインズ)というサイトに掲載し、同サイトを利用できる協会員に情報を公開して募集業務を行うという事が義務付けられています。

すなわち、売主はどこか一社に物件の売却を任せればレインズに登録され、全業者がその情報を得ることが可能になるという事です。

物件の囲い込みというのは、この情報に関して他社に出さない不動産屋の営業手法について指摘したものです。

なぜ不動産の囲い込みが起きるのか?

囲い込みが起きる原因は、不動産屋が一つの契約から沢山を売り上げをあげる為です。

不動産屋の売り上げは成約時の仲介手数料ですが、3000万の売却物件であれば、100万以上の売り上げを売主から取ることが可能になります。

https://oni.hudousan.osaka.jp/bkk/2002-sa/

そして、さらに買主も自社で見つけることが出来れば両手数となり、合わせて200万以上の売り上げ、すなわち倍の売り上げを勝ち取ることが出来る訳です。

通常業務でいえば、不動産の仲介はマッチング業務なので、売主側と買主側それぞれに不動産屋が仲介として入り片手の仲介(上記でいう100万の売り上げ)となるケースが多いのですが、最大200万のうりあげを上げれるとなれば、そこを目指す不動産屋が多いといのは分からなくはないですよね。

囲い込みされるデメリット

囲い込みされる事の何が悪いの?早く売れてくれればそれでOKだし、売却活動頑張ってくれるならそれでOKです。と考える人もいるとは思います。ですが、それは大きな間違いです。

物件を囲いこまれるという事は

  • 相場より安い金額で売れる可能性が高い
  • 売却の時期が遅れる可能性が高い
  • 不利な条件で売却しないといけなくなる可能性が高いという事になります。

文章で伝えるのはなかな難しいのでですが、

物件の売却を任せたA不動産が囲い込みをすると自社のみで募集を始めます。この時見込み客となる人が3人見つけられたとしましょう。

この3人の中から 金額やタイミングをみて売却することになります。

ですが、レインズなどで公正に売却を開始した場合にはこの見込み客を不動産業者全体で見つけてくれることになります。その数は3人と比べると比較にならない数になる事はお分かりいただけると思います。

もし100人見つかったとすれば、その中から一番いい条件で買ってくれるようなお客さんにアプローチをかける事も可能になる訳です。

具体的な囲い込み事例

ここで具体的な囲い込みという行為についての事例を書きます。

レインズに掲載しない

不動産業者が物件を預かった場合にレインズに掲載しないという事を先述しましたが、そもそもレインズに掲載しない業者がいたりします。

レインズには掲載せずに自社のホームページや自社のみがsuumoなどのサイトに掲載して、自社だけで買い手を見つけようとする業者は結構な割合でいるのです。

レインズに掲載していても断る

そして次はレインズに掲載しているにも関わらず、実際の内覧の問い合わせなどが買い手側の業者から入った場合に「商談中です」などど嘘をついて、情報を渡さないというやり方をする不動産屋も多く存在します。

商談中という事であれば、買い手側の不動産屋もそれ以上深くは突っ込めないので、商談がキャンセルになった時点で再度問い合わせをしようとなります。が、永遠にキャンセルになどなりません。笑

 

こういった行為は明確に業法違反で、不動産業者しか得をしないので、売主側は囲い込みされてないかという事に神経を使う必要があります。

大手不動産屋に囲い込みが多い訳

これまでの経験上、大手不動産と言われる所ほど、物件の囲い込みを多く行っているという事が言えます。

それはなぜでしょうか?

自社で売り切る自信があるからです。

囲い込みをするという事は、自社で顧客を見つけられなければ買い手が見つからない可能性も高くなるので、売主からしても「売却に時間がかかるなら、次の媒介契約切れた時点で別の所に頼む」となってしまうケースがでてきてしまいます。こうなってしまっては本末転倒です。売却すれば貰えるはずだった100万円さえも取り逃がしてしまう事になります。

こういう事にさせない為に自社で売り切る必要がある訳なんですね、一般に媒介契約は3か月で結ばれることが多いのでこの3か月が勝負になる訳です。この3か月の間で売り切る自信がある大手は物件の囲い込みを行いやすい環境にあると言えます。

単純なネームバリュー、自社HPやポータルサイトへの広告、チラシなどアナログな媒体、各方面に費用をかける事が出来る大手ならではの手法と言えるかもしれませんね。

結局、売主はどうゆう不動産屋に売却を任せるべきか

はい、分かりやすくまとめに入りますが、きちんと募集活動をしてくれ不動産会社に売却を任せるべきです。

はっきりいいますが、資料をきちんと作ってレインズに相場通りに情報を掲載する。

物件を売るという意味で言うと これだけ出来れば売却活動としては完了していると言えます。

この仕事をきっちりとやって、報告を入れてくれる。動きが悪ければ売却価格の相談が出来る。簡単な事なようですが、どうしても不動産屋としての思惑がうごめくのでこういった動きをスマートにやってくれる営業マンを見つけるのは難しいのかもしれません。

囲い込みされてないか調べる方法

最後に、囲い込みをされていないかどうか調べる方法についてですが、、ズバリ他社に聞いてみましょう。

あなたが売却を任せた不動産屋ではなく、他社に買い手のフリをして電話などで聞いてみましょう。あなたの不動産に希望がマッチングするように希望を伝えて、あなたの物件が紹介されれば、囲い込みされていないという事になります。

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岸根

TEIANの代表社員 執筆記事 2000件以上 宅地建物取引士 管理業務主任者 

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