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仲介手数料を値切る3つの交渉術を現役の不動産営業が暴露

お部屋探しを初めて色々な不動産屋を回っていると、仲介手数料の違いなんかに気づきませんか?

一ヵ月取っている所もあれば、無料で契約可能!と謳っている所もあります。借主側からすれば、払わなくてもいいお金であれば払いたくない。と考えるのが普通ではないでしょうか?

元々仲介手数料が無料の当社であれば こういった交渉も不要なのですが、大阪じゃない方、他社で決めるけど今回は仲介手数料出来るだけ押さえたい!という方に読んでいただきたい内容です。

参考:仲介手数料の差ってなんなの?

仲介手数料を安くまけてもらおう!

交渉をするために少しだけ仲介手数料について勉強しておきましょう!

仲介手数料とは?

賃貸における仲介手数料とは、家主と借主を仲介した不動産屋が双方に請求できる権利をもつ金銭の事です。

仲介手数料には上限がきまっています。

なぜ、仲介手数料に上限が決まっているかというと、業法として、金額の上限を決めていないと不動産屋の言うがままに、手数料を請求する事が可能になる訳です。

仲介手数料は 貸主借主双方から合計家賃の1ヵ月分を上限として請求する事ができます。

家賃が5万円であれば、合計5万円。

家賃が10万円であれば、合計10万円という事になります。

通常でいえば、貸主から 0.5ヵ月 借主から0.5ヵ月 合計で一ヵ月という事で計算することになります。合意があれば、金額の調整をして借主からのみ1ヵ月という事も可能です。

現在の部屋探しという意味ではいえば、当たり前のように借主から仲介手数料を一ヵ月取るという事が当たり前になっています。

その変わり、家主側からは仲介手数料とは別に広告料という形で金銭のやり取りがあったりします。

仲介手数料について誤解があるのは、あくまで上限が決められているだけなので、「取らない」という選択ももちろん出来る訳です。

上記をまとめると、、。

仲介手数料は家賃の半月が基本です。一か月取るには借主の了承を得る必要があります。
ですが、わざわざ「仲介手数料一か月いただきます」という説明はしません。
契約前の重要事項説明の時にサラッと「一か月かかります。」という事でサインさせて終わり。としている不動産屋がほとんどです。

と、書いていても、この記事を読んでいる貴方は「手数料無料は怪しい、、。」という事も少しは思っているのではないでしょうか?もしくは既に契約として進んでいるので今更、仲介不動産屋を乗り換えるのは難しいな~。。と思ってるかもしれませんね。

もともと手数料はきっちり取る不動産屋から少しでも仲介手数料をまけて貰う為に、どんな交渉をすれば、快い取引が出来る事になるのでしょうか。

何も言わなければ、当たり前のように1ヵ月払う事になる

一部の「仲介手数料半月!」などの広告を出している不動産業者以外は、契約時に当たり前のように仲介手数料1か月分を請求してきます。お客さんの方も断りにくい心理って必ずありますよね。そこをついてきます。

あえて、説明せずに、請求してくるかんじですね。もう決定事項なので払って下さい。と言わんばかりの態度です。

でも、正直この時代に、満額取れたらラッキーと思ってる不動産屋も少ないと思います。お客さんの方もある程度知識がある時代なので、仲介手数料がまけれる、という事は重々承知なのです。言えるか言えないか、だけの問題なので、不動産屋としては「言わせる機会をつくらないが最大の目標になります」。

不動産屋はその日に契約を取りたい

まず、大前提として書いておきたいのは、不動産屋は契約して貰って初めて報酬がもらえる仕事なので、契約を結べないとお金にならない訳です。

となると、仲介手数料のをまけて契約が取れるのならば、まけてしまおう。ある程度、交渉が入る事も考えて余裕をもった幅のある請求にしておこう。と考えます。

そして、不動産屋の鉄則としては「その日中に申込までしてもらう」という事になるので、この辺も頭に入れておくといいでしょう。

賃貸の不動産屋の契約売り上げ単価

ここで少し考えてみて、欲しいのが、不動産屋の一つの契約単価です。僕は大阪の不動産営業なので全ての地域であてはまるかどうかは分かりませんが、大阪での単価は一つの契約あたり10万~15万になる事がおおいと思います。

借主から取る仲介手数料もそうですが、貸主側から契約時に貰う広告料もあるので、合計してそれくらいの金額になります。細かいことを言えば、保証会社や火災保険の代理店手数料もあります。

普通の感覚で考えてみると12万の売り上げが見込める契約があるとして、そこから2万引いたら契約して貰える!という状況であれば2万円くらいなら多めに見るか、、。となりませんかね。

昔の不動産屋ほど、こうゆう所はシビアな感じはします。(昔は手数料1ヵ月というのが当たり前だったようなので、、。)

賃貸の契約は何処からでも可能

不動産屋はいい感じにグレーな部分を見せておくことでお客さんをだましている所があります。どこの不動産屋も基本的には仲介なので、物件ありきで考えれば、借主からはどこから契約するか?という選択肢になります。

身近な話を置き換えると、どこでも買えるコカ・コーラを何処から買いますか?というレベルの話です。

コンビニで定価で買うのか、格安の業務スーパーで買うのか?

商品(物件)はまったく同じですが価格にはそれなりに差が出てくる訳ですね。

賃貸不動産屋のおもな仕事は借主の要望を聞いて、最適な部屋を探す。という事なので、紹介される物件は何処も同じ、、。という事になります。今は空室情報も近畿レインズなどのネットで共有できるので、何処の不動産屋もほぼ同じ物件を取り扱っている。という事になります。

上記のようなことを考えれば、借主はむしろ、選べる立場にある。という事です。早い話が手数料を安く出来ないなら、他で契約しますよ。っていうスタンスで臨める訳です。(後述しますが、専任や管理物件は話が変わってきますので要注意)

こんなトークされたらまけちゃうよー

ちょっと、題名がファンキーになってしまいましたが、僕がお客さんにこんな感じで話をされたら、、、。うんうん、安くしちゃおう、まけちゃおう。って思ってしまうトークを書きます。

金額を決めて値切り交渉

これが一番スタンダートな交渉方法です。
例えば、契約のお金の明細が提示された時にあと少し安くなったら、、。とう相談を持ち掛けます。

ただ単純に安くなりませんか?だと、営業マンも話に乗りにくいんですね。いくら安くなったら、どうするのか?という所まで詰めて提示する事が大事です。もちろん、営業マン主導の場合は「あと2万まけるので即決でお願いできますか?」なんて言ってくれる事もあります。

ただ、この場合はあくまで借主が主導です。

例えば、提示された金額が諸々の諸経費込みで28万円だったとしましょう。

ここで、こんな感じで切り出します。
「すみません、当初引っ越しに充てれる費用が25万までと考えていたので、28万だと、厳しいかもしれません。3万円分を捻出する為に一度計算したいので持ち帰ってもいいですか?」

もしくは若い方なんかだと

「今回の引っ越しは親が費用負担してくれるんですけど25万円までと言われてるんです。3万円増える事を一度相談したいので持ち帰ってもいいですか?」これも自然なトークですね。笑

こんな話をされて、はい、分かりました。どうぞお帰り下さい。となるケースはないと思われます。だって、その日に申し込みが欲しいのですから、一旦持ち帰られると、次があるか分かりません。

仲介手数料の安い不動産屋に行かれる可能性もあるし、誰かに相談した上で部屋自体が却下になる可能性があるからです。鉄は熱いうちにうて!じゃありませんが、その日中に固めてしまいたい訳です。

なので、次は営業マンがこんな風に言ってくれるのを待ちます。

「では、例えば25万円に出来るとしたら、今日申込してくれますか?」

こう来たら、借主の思い通りなので、そのまま進めいいかと思います。もし、話が煮え切らない場合は

「ちなみに全部で25万円になったりしませんよね、、?物件はすごい気に入っているので、もし25万円になるなら今日決めたいんですが、、。」

ここまでくれば、よっぽと強固な不動産屋ではない限り話が進むと思われます。

他社との比較で値切り交渉

これは単純明快で他社は手数料無料、半額というサービスしてましたよ。っていう真っ向勝負なトークです。バッサリ切っていくので上記の様なかけひきがめんどくさい人はおススメです。笑

部屋探しする時に、何社か不動産屋を回ってる方も多いと思います。A社、B社、C社と周り、なんとなくタイミングがあったのでA社から申込をすることになりました。手数料は1ヶ月です。ただ、その後B社から連絡があり、話をすると「その物件、当社からからだと仲介手数料半月でいけますよ」なんて言われるじゃありませんか。10万の家賃だと5万円も差がでる事になりますよね。不動産屋側は広告料が存在しているので、手数料を多少負けても売り上げはたつんですね。

一番嫌なのは他社から申込されること。

なのでそれを正直に話すればいいんです。(なんなら作り話でもOKです)

A社に「実は別の不動産屋から連絡が入って、同じ物件を安くしてくれそうで、、。」と。

A社はあわてて、仲介手数料の値引き交渉をしてくれます。

とぼけたふりして値切り交渉

とぼける営業というのはななか高度なテクニックだとは思いますが、、。

最初にも書いた通り仲介手数料は基本は0.5ヵ月分(慣習では一ヵ月となっている)事が多い訳です。合意があれば、一ヵ月とすることが出来るとなっていますが、わざわざ部屋探しの前に「当社は手数料一ヵ月取ります。」なんていう所はないと思います。部屋が決まった後に重要事項説明の一環としてサラッと説明→サイン。という事で合意した。と解釈させる所がほとんどです。

これを逆に利用して、、。

「仲介手数料って普通は半月じゃないんですかぁ。。。?」なんていうトークで営業マンをひるませます。笑

正直に言えば、なぜ仲介手数料を一ヵ月請求出来ているかを理解し切れてない営業マンを多い訳です。教えられたからやっているというレベルの営業マンは多いです。

他にも他社との比較にもなりますが、

「今手数料無料の所が多いんで、ここもそうかと思ってましたぁー。」なんていうトークでも「むむっつわもの。。」と思わせる事が出来ると思います。笑

交渉はギブ&テイクの精神で

交渉で大事なのは、「私はこれをするから、あなたもこれをしてほしい。」というギブ&テイクの精神です。仲介手数料に限って言うと

「私は契約をするから、安くしてよね」っていう事です。これをどんな感じのニュアンスで伝えるのか?という事が大事になってくるわけです。

「物件を気に入ってるし、申し込みも今日したい。でも、金額だけ折り合いがつかないから、なんとか協力してほしい。」という事を遠回しにいう感じです。笑

個人的には、言ってる内容が本当かどうかは別として勇気をもっていってくれたんだなぁ、、という所で「よし、安くしたろ」ってなります。(当社は仲介手数料無料です。笑)

不動産業法で攻めてみよう

これは最初にも書きましたが、仲介手数料は基本的には半月が前提です。借主の了承があった場合にやっと一か月取れる事になります。

なので「不動産業法では手数料は半月が基本という事で調べてるんですけど御社は了承も取ってないのに、一か月請求されるのですか?」とチクチク嫌味ったらしく言ってください。笑

はっきり言って、不動産営業マンのほとんどが民法や業法について勉強をしてないのでテンヤワンヤするハズです。一か月請求しろって言われてるから一か月請求してるというレベルの営業マンが非常に多い訳です。

もちろん、承諾なく仲介手数料を1ヵ月取ることは業法違反になるので、免許を重んじる不動産業としては罰則もありえる事になります。怖いお客さんですよね。笑

専任物件と管理物件は要注意

専任物件や管理物件は、情報の囲い込みをしている事があります。これは、そこの不動産屋しか紹介できない状況にしているという事です。この物件にあたると、他社からは申込が出来ないので、気に入ってるのであれば交渉もあまり強気には出来ません。

 

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岸根

TEIANの代表社員 執筆記事 2000件以上 宅地建物取引士 管理業務主任者 

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